貧血の原因には、鉄不足による「鉄欠乏性貧血」と糖尿病などが起因として腎臓機能が悪化して起きる「腎性貧血」などがあります。
従って、貧血の治療にはこれらの状況を見極めた上で、鉄不足であれば鉄剤の服用、腎性貧血であればそれ相当の治療薬の処方が必要です。
しかし、私の家内のように鉄剤をほぼ11ヶ月服用してもまったく効果が無く、セカンドピニオンでの注射薬で大幅に改善した事例も実際にはあるのです。
貧血治療における驚くべき医師の治療能力の格差
前段でも記載しましたが貧血にはいろいろな原因がありますが、基本的な原因は「食事のアンバランスによる鉄不足」と腎機能の悪化による血液の再生能力の低下です。
従って、治療を進めるにあったっては、まず原因を見極めそれに相当する投薬をするのが基本です。
しかし、私の家内は鉄剤を11ヶ月投与され続け、まったく効果が出ない治療を続けられました。
家内は糖尿病であることは担当医師(糖尿病専門医)も解っており、まったく無駄な薬を投与されたことに憤りを禁じえません。
なぜ、効果がまったく出ないのに同じ鉄剤(フェロ・グラデュメット錠)を投与し続けるのか?
鉄不足以外の原因は無いかと糖尿病専門医は考えないのか不思議でしょうがない!
素人の私でも数ヵ月効果が無ければ別の原因を考えるのに。
そこで私たちは糖尿病専門医の治療を諦め、セカンドピニオン治療を受けることにしました。
選んだ病院は、糖尿病や腎臓病などの治療が行え入院病棟もある中堅の病院です。
セカンドピニオンの医師は、貧血の原因は鉄剤不足ではなく、腎機能低下によるホルモン「エリスロポエチンの分泌の減少」と診断しました。
これはWEBにも記載されており、調べれば貧血原因の一つだと誰でも解ります。
エリスロポエチンは赤血球を作るための促進ホルモンで、腎臓機能が低下すると分泌量が減って赤血球が減少し貧血となります。
従って、このケースの貧血には不足したエリスロポエチンを補う必要があり、鉄剤に変えて新たに「注射薬:ダルベポエチン」を処方しました。
このように糖尿病治療をする医師でも、貧血という病気に対して投薬がまったく異なる治療をするケースがあり、私たちは医師任せにしてはいけないことを示唆しています。
セカンドピニオンでの治療効果
健康人の赤血球数の基準値は「376万/万/μl ~516万/μl」となっており、これが治療の目標となります。
【セカンドピニオン前の鉄剤11ヶ月服用時の赤血球数】
しかし、11ヶ月鉄剤を服用してもまったく効果が無く、その途中に医師にその旨訪ねても薬を変えることはありませんでした。
結果は、鉄剤服用開始前の赤血球数:249万/μl ⇒ 11ヶ月後:233万/μl と効果はありませんでした。
【セカンドピニオンで「ダルベポエチン」を注射】
結果は、注射開始前の赤血球数:233万/μl ⇒ 5ヶ月後:362万/μl と、あと少しで基準値に入りそうまで改善しました。
このように医師の能力によって11ヶ月もの無駄な投薬が行われたのですが、このような事例は恐らく私どもだけではないと思います。
私たちも何ヶ月治療効果が無ければ、セカンドピニオンに移るという考えを常に意識しておかねばならないと痛切に感じた事例です。
医師によっては、治療効果のない薬を1年近くも使い続ける事があるんだと云うことを知り、ある意味怖いことだと感じました。
まとめ
私の家内は、貧血の治療で鉄剤を処方され11ヶ月服用したが、効果はまったくなかった。
そこでセカンドピニオン治療を受けることにしたら診断は鉄不足ではなく「腎性貧血」、診断はまったく異なる結果でした。
そして、腎性貧血の原因であるホルモン「エリスロポエチン不足」の治療薬を注射をしていただき、5ヶ月で基準値に後一歩まで回復しました。
私たちは、これらの状況を体験し病気治療において「医師任せにしてはしけない」ことを痛感し、常にセカンドピニオンを意識しておかねばならないと思っています。
【関連記事】
・赤血球数が少ない原因は?鉄剤を飲んでも効果が出ないのは何故?