下肢閉塞性動脈硬化症の治療法と病院選び!大切な足を切断しないために!

糖尿病で足が冷たい人は下肢閉塞性動脈硬化症(aso)かも、適切な病院で治療しないと壊疽に悪化し足切断に至る可能性が高まります。

この病気は血管内が狭窄したり石灰化しているのが特徴、下肢救済には血行再建術の経験豊富な病院を選びましょう。

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下肢閉塞性動脈硬化症とは

下肢閉塞性動脈硬化症とは、太ももから足指先まで(下肢と言う)の動脈に動脈硬化が起こり、血管が狭くなったり (狭窄)、詰まったり (閉塞)して足を流れる血液が不足し、自然治癒力が衰える病気です。

自然治癒力が衰えるとちょっとした傷も治りにくくなり、細菌感染で壊疽にもなり易くなった状態です。

下肢閉塞性動脈硬化症が引き起こす症状

下肢閉塞性動脈硬化症は、糖尿病・脂質異常症・高血圧・痛風・肥満症の生活習慣病が要因となり動脈硬化が起こり、一番発生率が高いのが糖尿病です。

その症状は以下の図に示すように、無症状からステージⅣでは潰瘍・壊疽になり手遅れになると足切断に至ります。

下肢閉塞性動脈硬化症 症状
以上より、足が冷たい状態が続いたら病院での診断を受け、もし下肢閉塞性動脈硬化症と診断されたら治療科と病院選びが重要になります。

病院選びで失敗した事例

これは筆者の家内の失敗事例であり、下肢閉塞性動脈硬化症と診断されてから約1年経過も血流が改善せず、右足の親指が壊疽になってしまった事例です。

【診断・治療の経緯】
糖尿病で人工透析をしていた家内は足が冷たい状態に陥り、かかりつけの透析病院から循環器内科の治療を受けるように提案された。

そこで以下のように病院の治療を受けたが、病院選びを間違ったため下肢の血流改善が出来ず、ほぼ半年後に壊疽を発症した。

なお、治療を受けた以下の病院は全て総合病院です。

2023年6月:H病院循環器内科で右の下肢閉塞性動脈硬化症と診断
2023年7月:血管内の石灰を削除するクロッサーシステムを有するM総合病院に転院
2023年8月:クロッサーシステム部品不足でM病院で血行改善の治療行えず経過観察診断
2024年1月末:右足親指に7mm程度の黒点が出現も壊疽では無いと診断された(誤診だった)

糖尿病 足 指 壊死
2024年2月:M病院でカテーテル手術を実施、血行がやや改善するも3ヶ月後に悪化した
2024年6月: 〃 で2回目のカテーテル手術実施も血行改善せずギブアップ

6月にM病院で2回目のカテーテル手術で血行改善を目指したが全く改善せず、最終手段のバイパス手術を提案したが出来ないと拒否された。

後で解ったことですが、M病院の循環器内科医は壊疽治療の経験が乏しく壊疽では無いと診断し、それが壊疽治療に欠かせない血行改善治療を遅らせ、さほど効果のないカテーテル手術(2回実施も血行改善効果は無かった)

このままでは家内の足は壊疽拡大で切断は免れないと恐怖を覚え、遠方故に治療を躊躇していた血行再建バイパス手術及び壊疽修復の実績があるY病院の心臓血管外科に助けを求めることにした。

この時点では 下肢閉塞性動脈硬化症(aso)が最も進んだ包括的高度慢性下肢虚血(CLTI)にまで悪化していました。

2024年6月末:県外で自宅から約300kmのY病院に入院しバイパス手術と壊疽修復治療を受けることになった。

反省としては、クロッサーシステムが使えないと分かった時点でもっと種々の病院を調査すべきであった。

また、下肢閉塞性動脈硬化症で血流が悪冷たい足に「黒い部分」が出現したらそれは壊疽だと思うべきでした。

それを怠ったためにY病院に辿り着くまでに1年もの無駄な時間を費やしてしまいました。

下肢閉塞性動脈硬化症及び壊疽治療に最適な病院とは

上記したように家内の下肢閉塞性動脈硬化症及び壊疽治療において三つの病院で治療しましたが、当初の二つの病院は血行改善や壊疽治療において技術力や総合治療力が不足でした。

そのため医療の知識不足であった私どもは、ほぼ1年間の無駄な時間と治療費の損失を被り、更に壊疽発症という苦痛を受けることになりました。

病院選びのポイント

以上より教訓として、糖尿病で下肢閉塞性動脈硬化症であれば足壊疽を防ぐ血行改善が必須であり、そのための治療法を持ち合わせる病院をネット情報を調べて選ぶこと大切です。

なお、血行改善の手段は主にカテーテル手術、クロッサーシステム手術(設備を有していてもやっていない病院あり)、血管バイパス手術が有りますが、今回の経験から病院選びは以下の2点を考慮した方が良いと思います。

・下肢血管カテーテル手術と血管バイパス手術の実績豊富な病院を選ぶ
   ※手術実績や手術前後の画像表示が有ればなお良い
・壊疽修復の治療技術の高い病院(壊疽治療の実績画像の表示など)

なお、家内の事例のとおりカテーテル手術は効果が小さいこともあり、将来的な対策を見据えれば「血管再建バイパス手術」が最も有効であると私たち家族は実感しています。

まとめ

下肢閉塞性動脈硬化症と診断され足が冷たい状態であれば、自分の努力(運動、マッサージ、保温など)で血流を改善するのは必要ですが、将来を考えれば血行改善手術は常に念頭に置いておくことが大切です。

そして、タイミングを逃がさないよう事前に病院選びをしておき、思い切ったセカンドピニオン決行も必要です。

筆者は医師では無いので断言は出来ませんが、家内の失敗から例えば自然治癒力が衰えたと示す検査データをガイドラインにするのも一手です。

足の血流を評価する方法としてSPP(皮膚灌流圧)検査はがありますが、これは皮膚の表面の小さな血管の中の血液の流れを見る検査です。

この値が50mmHg未満になると自然治癒力が衰えてきたことになり、物理的な治療(手術など)を行わないと時間の経過とともに更に悪化します。

これにより足の筋肉や組織に十分な酸素や栄養が届かなくなり、自然治癒力がほぼ無くなっていますから僅かな傷や水虫などが治りにくく、感染し易いので潰瘍・壊疽になる可能性は高くなります。

従って、この病気はSPP値が50mmHG以上に改善できる治療法が必須であり、この手法を的確に提供できる医師が必要となるのです。

その手法で最も適切なのが、血管再建バイパス手術と壊疽・壊死修復手術が出来る病院だと筆者は思っています。

なお、今回家内がY病院でバイパス手術を受け壊疽を修復をした過程と、最終的に足がどのようになったかの結果は後日ご報告いたします。(この記事はバイパス手術と潰瘍・壊疽修復手術が終わった時点であり、治癒までにはまだ数ヶ月掛かる予定です)

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